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2017年3月22日 (水)

バッハ一族とその音楽 第11回

spade第11回 歌うピアノ(クリスティアンからモーツァルト) バッハ以後の二つの潮流2
(3月15日放送)

バッハの末息子、クリスティアン・バッハの音楽は
モーツァルトへ続く「歌うピアノ」の性格を持つ。 cf.「怒涛のピアノ」(第10回)

<モダンピアノの流れ>
ジルバーマンピアノのアクションはモダンピアノに非常に似ていて、
モダンピアノでは中間レバーを少し改善しただけに見える。
ジルバーマンタイプは多彩な音が出せるまでに進歩していたが、
メンテナンスが大変で一般普及用としては不適格なため、紆余曲折あり。

(A)メインストリーム : ジルバーマン型をシンプルに戻したイギリス型ピアノへ。それがフランス、ドイツへと伝わってさらに進化した。
(B)ウィーン周辺のみ : 別の形で発展。ここにモーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトがいた。音楽史的にはここがメイン。

クレメンティ(イタリア生まれ。不遇な境遇から努力を重ねて音楽家の道を切り開き、イギリスで活躍)は(A)のピアノを使用していた。
モーツァルトが使用したのは(B)のピアノと思われていたが、最近の研究により、モーツァルトの時代のウィーンピアノは(A)のタイプのアクションだったことが判明。
ベートーヴェン、シューベルトの時代になって、(B)タイプのワルターピアノ(音色を変えるレバー付)で、月光ソナタ、即興曲などが演奏されたと思われる。


モーツァルトはクレメンティを酷評「歌うピアノが弾けない」「機械的な演奏」
ベートーヴェンはモーツァルトの演奏を「切れ切れの演奏 レガートにできない」
モーツァルトはアウルン・ハンマー嬢の演奏を評して「切れ切れの演奏」
down
「ダメな演奏」を評するときに誰もが皆同じ言葉を使う
「レガートではない!」「切れ切れ」

ピアノで、どこまで歌えるのか!が、永遠のテーマ。
このことを最初に言った人がバッハ。
「カンタービレの演奏を学んでほしい」「歌うように」と指示。
レガートとは、音そのものは切れていても「音楽的につながっている」こと。
その解釈は微妙な問題。鍵盤奏者にとっての課題。

【バッハが後世に与えた影響】
・古典派
「歌うアレグロ」を発明した。
バッハのシンフォニアのメロディー≒モーツァルトのピアノソナタ
バッハのフーガ≒モーツァルトのフーガ
(クレメンティもモーツァルトもバッハの平均律の楽譜を所持。実際に練習しただろう。)

・ショパン
 ショパンは自分の曲よりもバッハの平均律をよく練習していた(弟子の記録)。
 対位法的にできている曲(例えばマズルカ39番)はバッハのフーガの影響あり。

・チャイコフスキー
 バッハのフーガを弾くと、新しいアイデアが生まれる(本人の日記)。

最後のひとこと:
ピアノに「カンタービレ」の味付けを求めすぎ、味付けが濃くなりすぎた結果、
シンプルなものへという回帰現象が起き、近年の古楽ブームに至るのではないか。

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