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2017年1月21日 (土)

『蜜蜂と遠雷』

20170121mit 恩田陸 『蜜蜂と遠雷』 幻冬舎 2016

そうです。
今回の直木賞受賞作。
国際ピアノコンクールが舞台とあって、友人からも薦められ、
本も買ってあったのですが、そのボリュームにちょっと怖気づき、
今まで積んでありました。
今回の直木賞受賞を機に、さあ、読んでみようか…
と腰を上げたところ……あっという間に読了です!

お見事でした。

コンテスタントのうち、核となる4名
(風間塵、栄伝亜矢、マサル・カルロス・レヴィ・アナトール、高島明石)の

・各キャラクターの立て方
・4人それぞれの絡ませ方
・音楽とどう向き合うのか、という葛藤
・コンクール期間を通しての変化、成長
・コンクール後についての見通し

それぞれが、かっちり書き分けられていて、
かつ、未来志向の展開で、希望に満ちています。
それでいながら、夢物語という印象、嘘っぽさは感じません。
地に足をつけて生きていく健康的な若さ、伸び伸びとした生命力を感じます。

国際ピアノコンクールそのものを正面から扱う、その潔さもお見事。
目次の大見出しが
・エントリー
・第一次予選
・第二次予選
・第三次予選
・本選
で、その次のページには、コンクール課題曲の一覧があり、
次には、4名それぞれの演奏曲目(第一次から本選までの全曲リスト)
が掲げられているのです。

ふうん。本選まで残る4名のストーリーなのか……と読み始めたのですが、
実はそうではないところも、ミソ。
本選までは残れなかった人物も、最後までその存在が光ります。

電車の中で読んでいて、涙が出そうになって焦った箇所も多々。

ピアノコンクール・フリークsweat01ともいえる私自身にとって、
なじみのある曲が次から次へと登場するのですが、
コンテスタントによって異なる解釈が説明されていたりするのも、
大変興味深く、夢中になって読みました。

ブラボー。

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