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2016年11月 1日 (火)

『ショパンの音楽記号 その意味と解釈』

20161101 セイモア・バーンスタイン著 和田真司訳
『ショパンの音楽記号 その意味と解釈』
音楽之友社 2009年


セイモア先生の本を読むこと、これで3冊目。

今回は、先生ご自身、解釈に苦慮されてきたという
2つの音楽記号について。
それは、ペダル記号、そして<>の形で記される記号、ヘアピン。

決して独断に陥るまい、という姿勢が明確です。
ショパン自筆楽譜の写真がいたるところに掲載され、
典拠となる文章はすべて出典つき、もちろん、参考文献リストつき。

楽譜に記載されたとおりの演奏では、感性に合わず、納得できない…
との思いから、著された本です。
50代に至って理解したと感じる点を書くが、これが唯一の正解とは思わないし、
今後、自分の考えが変わらないとは保証できない、とのこと。潔し。

さて、結論だけを簡単にまとめてみると
(今、手元に本がないので、うろ覚えですが)

notesペダリングについて、
「踏め」という「P」記号は絶対的に尊重すべし。
一音だけ前後にずれる、等の箇所にもショパンの深い想いが読み取れる。
ただし、リリースせよ、と言う意味の「*」については、あまり気にする必要なし。
(さまざまなケースがあるため。複雑なので、詳細は原本をどうぞ……)

notesヘアピン記号について
今は音の強弱(デュナーミク)を表す記号と理解されているが、
ロマン派の時代においては、現代の異なる意味を担っていた。

「ロマン派時代におけるヘアピンの解釈」 p.91

1.テンポを揺らすことだけを意味する。  明示されていない限り、デュナーミクは自分で決める。
2.<>は、ルバートを意味する。  その程度は、該当するパッセージによって異なる。
3. は、最初ゆっくりと、そして少し速くすることで、もとのテンポに戻すか、strretがあれば元のテンポよりもさらに速くする。
4. ショート・クロージング・ヘアピン()のことを私は、「エクスプレッシヴ・アクセント(感情表現のアクセント)」と呼んでいる。
5. には、2つの意味がある。インテンポではじめてから加速する、またはテンポを大きく広げる(遅くする)という意味である。
6. ヘアピンが2つ並ぶ場合、たとえば (逆向きの記号が上下に並ぶ)  のような場合は、両手パートは同時に演奏されない。
7. デュナーミクの指示がない場合は、演奏者は自らデュナーミクを考え出す必要がある。


今後の譜読みに役立ててみたいと思います。
面白く読める内容でした。

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