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2016年9月22日 (木)

『クリスマスに少女は還る』

20160922book キャロル・オコンネル 務台夏子 訳
『クリスマスに少女は還る』 創元推理文庫 1999


クリスマスの目前に、少女二人~サディー&グウェン~が失踪。

15年前の同じ時期に、双子の妹スーザンを誘拐され、殺されている、
青年警察官ルージュ・ケンダルが、その捜査に関わることに。
自身の経験を振り返り、当時の謎の解明にも乗り出すルージュ。

地元警察、FBI、法心理学者、
神父、医師、
グウェンの母の所属する政界関係者、ジャーナリスト
そして、聖ウルスラ学園(サディー、グウェン、またスーザン、ルージュの在籍校)、、、
さまざまな人々が、さまざまな動きをします。

その人間関係の複雑さもあって、パパッと読めるというわけにはいきません。
読み終えるまでに2週間近くかかりました。
文庫本にして623頁の大作です。

わずか10歳の少女(少女たち?)の頭脳プレイ&行動力、
ルージュの読みの的確さ、
それも、聖ウルスラ学園に通う特殊な頭脳の持ち主と思えば納得。

犯人はこの町の住人。
多様な背景を持つ人々の、それぞれの意図に基づく行動が、
さらに、権威を持つ人々の暗部が、次々と明かされていきます。
特に終盤、
クリスマスに少女を殺すという連続殺人鬼を追い詰めるべく
最後の急展開へと持っていく、この作品のプロット、お見事です。

異なる視点(現在と15年前、また、捜査側と監禁された少女側)
を行きつ戻りつして語る、というのがオコンネルの手法なのでしょうか。
頭をクリアにしてかからないと、迷宮に迷い込みそうな気も。
原題「JUDAS CHILD(ユダの子供、裏切者の子供)」
の指す意味も、最後の最後に納得です。
単線のミステリー小説とは一線を画す、練りに練った超大作といえましょう。

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