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2016年8月25日 (木)

『特捜部Q』1&2

20160825q ユッシ・エーズラ・オールスン著 吉田奈保子訳
『特捜部Q(1)―檻の中の女― 』
ハヤカワミステリ文庫 2011

ユッシ・エーズラ・オールスン著 吉田薫・福原美穂子訳
『特捜部Q(2)―キジ殺し―』
ハヤカワミステリ文庫 2011


なんだか、思い切り「娯楽小説」的なものが読みたくなり、
(完全に逃避している。もう夏休みは終わったのだが……汗)
ネットで絶賛されていた、デンマークのベストセラー警察小説シリーズなるものに手を出してしまいました。
はい、はまりました。

プロローグとして、何やらのっぴきならない状況に追い込まれている被害者がごく短く描写され、
本論になると、警察側(主人公のカール、相棒のアサド)、犯罪者側、
と視点を変えつつ、人間味たっぷりに描かれていくという手法。

第1作「檻の中の女」とは、
美人政治家として世の注目を集めていた若き副党首を指します。
プライベートでの旅行中、乗船していた船から忽然と姿を消し、
海に落ちた海難事故と処理されていたものを
過去の未解決事件に挑む新部署として立ち上がった「特捜部Q」が洗い直し……

辣腕警部補ながら、直近の事件で相棒の一人を殺され、一人を障碍者とされてしまった主人公カールは、捜査本部を追われるように特捜部Q主任となり、
新たな相棒、シリア系の助手アサドを得て、新たなオフィスとなる地下室へ。

もちろん、事件の謎解き、展開もスリル満点なのですが、
デンマークの社会が見えるのも興味深いです。
カールは妻に出て行かれ、妻の連れ子の高校生男子とは同居中。
家賃を払ってくれているもう一人の同居人は、30代のいわゆる「オタク」大学生。
彼が家事を一手に担っている、という状況。
また、相棒のアサド(何やらいわくありげです。頭の回転の良さと、異文化ズッコケの配分が絶妙!)に対する周囲の偏見も描かれます。


第2作「キジ殺し」は、
裕福な家族の子弟が、エリート寄宿学校で同窓生となり連帯を深める、
そんな中から生まれた犯罪を描きます。

こうした人間関係こそが人生を豊かにする、という考えもありますが、
「親が子供を厄介払いして」という考え方も。
わが家では完全に教育に失敗してしまったこともあり、
いろいろ考えさせられました。

描かれる犯罪描写は凄惨なものですが(特に第2作)、
結末は、人間っていいな、と思わされるような場面になっています。
このあたり、
ストーリー構成、社会派スパイスの取り入れ方、などなど、
大変好感を持ちました。

おそらく、このまま第3作、第4作、と読み進めてしまう予感。。。。

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