無料ブログはココログ

PIOの新ブログ

« 『特捜部Q(4)―カルテ番号64―』 | トップページ | 同窓会2016 »

2016年8月28日 (日)

『特捜部Q(5)―知りすぎたマルコ―』

20160829q4 ユッシ・エーズラ・オールスン著 吉田薫訳
『特捜部Q(5)―知りすぎたマルコ―』
ハヤカワミステリ文庫 2014

前回の第4作は、優生思想、差別思想をテーマに据えていましたが、
今回もまた社会派です。
第5作は、アフリカへの国際援助を蓑に私腹を肥やす支配層、
そして、
子どもに悪を教えこみ、国境を越え存続する犯罪組織がテーマ。

何といっても魅力的なのは、少年マルコ15歳。
悪の組織から脱走せざるを得ない状況に追い込まれた後は、
利発さ、真摯さで、小さな頼まれごとをこなしてはお金を溜め、
ダイ・ハードよろしく、次々に送り込まれる刺客の裏を掻いては危機脱出、
自らの身を隠したまま、殺人事件の真相を警察に知らせようと画策し……
はらはら、どきどき、マルコを応援しつつ読み進めてしまいます。

特捜部Qのほうでは、
警察組織内部の上司が退職し、カールと相性の悪い上司に交替。
ところが、その新上司とアサドは過去に強いつながりがあったらしい上に、
特捜部Qに新メンバーも送り込んできます。
新メンバーのゴードン、まだ影が薄いのですが、今後どうなるのか……

カールのプライベートでは、
同居人モーデンのパートナー、ミカ(男性)も
同居することになり、そのミカ(優秀な理学療法士)の活躍で、
要介護のハーディーに大きな変化が。
離婚したはずの元妻、そして現在進行形のはずだった恋人に加え、
新たな恋人候補も登場しますが、どうやらこちらはあまり進展なさそう?

このシリーズ、どの作も、陰惨な殺人シーンがある一方、
幕切れは、将来への希望、人間への信頼、そして因果応報を感じさせるところに、救いがあります。

« 『特捜部Q(4)―カルテ番号64―』 | トップページ | 同窓会2016 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 『特捜部Q(4)―カルテ番号64―』 | トップページ | 同窓会2016 »