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2016年8月27日 (土)

『特捜部Q(4)―カルテ番号64―』

20160827q_2 ユッシ・エーズラ・オールスン著 吉田薫訳
『特捜部Q(4)―カルテ番号64―』
ハヤカワミステリ文庫 2013

ミステリ祭り、継続中です。

今回のプロローグは、上流階層のパーティー場面。
ドレスを身にまとい、夫とパーティーを楽しんでいたニーデは、
彼女の過去を知る男に罵倒され、
帰宅の車中で夫にも見放されて、交通事故を起こします。

キーとなるのが、
ニーデが辛酸を舐めた施設――優生思想に基づく女子収容所――。
ふしだらという理由で社会から隔離され、不妊手術を強制される施設が、
デンマークのスプロー島に、過去、実在したのです。

さて、特捜部Qでは、
カールの身近に起きた事件(同僚警官の妹が被害者に)から、
過去に失踪したきりになっている、娼館経営者がファイルから掘り起こされ、
同時期に多くの失踪者が出ていることが明らかになります。

これと、ニーデがどうつながる???
例のごとく、時代、視点を変えながら真相が明らかになっていきます。
今回は、最後の場面で、私にとっては、あるどんでん返しがありました。

さらに、冒頭場面でニーデを罵倒した男、
――役立たずは去れ、能力ある者の純血主義を守ろう――
を標榜する政党「明確なる一線」の党首、クアト・ヴァズの犯罪はどう暴かれるのか

スリル満点に展開していくストーリー。

こうした思想、
今の世にも厳然と存在していること、最近よく感じます。
日本にも、そして世界規模でも。。。危機感を覚えました。

さて、カールの身辺の謎は、まだ解き明かされません。
脊髄損傷のハーディーに、回復の兆しが見えたり(「鍼」がきっかけ)、
その怪我の元でもあり、カールのトラウマともなっている「釘打ち殺人事件」に
カールを貶めようとする証拠物件が出たり、
この件では、今後、新たな展開がありそうな予感。

カールの同僚、アサド、ローセは、今回もまた八面六臂の大活躍ですが、
その一風変わったパーソナリティ、ますます惹かれます。
アサドの正体は、まだまだ不明。。。ということで、続編に手が伸びます。。。

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