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2016年4月12日 (火)

『革命前夜』

Kakumeizennya 須賀 しのぶ 『革命前夜』 文藝春秋 2015

東西ドイツの壁が壊れる前の1989年、
バブル景気に浮かれる日本から
旧東ドイツ(DDR)ドレスデンの音大ピアノ科へ留学した
眞山柊史が主人公

「西側」からの留学生……って特別な存在だったんですね。
アジアでも、共産圏国だったベトナム、北朝鮮からは
留学しやすかった、という意識もあまりありませんでした。
北朝鮮…音楽で留学する人って、今もいるのでしょうか。

バッハを愛し、「純化」した演奏を目指す柊史、
奔放な音楽を身上とする、天才肌のハンガリー人学生、
同じ天才肌でも、端正な音楽を奏でるドイツ人学生、
そして、
柊史が魅せられた、教会でオルガンを弾いていた美女。。。

音楽に青春を賭ける若者たちの人間模様と、
1990年のベルリンの壁崩壊へ向かって
革命の気運が高まっていく時代模様とが絡まって、
物語は、緊張感をもって展開します。

音楽の純化を目指すといっても、結局は
一人ストイックに練習に励むといったスタイルより
音楽仲間とのコミュニケーションによって目が開かされ…
若いっていいですね。
でも、
住民同士で見張りあう社会の怖さがじわじわと。
…誰が敵?裏切者?…そんな腹の探り合いが日常とは。
終盤の、予想をはずす意外な展開も読みごたえありです。

 

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