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2016年2月 7日 (日)

『金田一家、日本語百年のひみつ』

金田一秀穂 『金田一家、日本語百年のひみつ』 朝日新書 2014

この本を手にとったきっかけは、
数日前にたまたまTVで、
米国人お笑い芸人(という呼称では足りない気も…)の厚切りジェイソン氏と
著者の金田一秀穂先生との対談を見たこと、でした。

日本語や日本人の行動に
「Why Japanese People!?」とツッコむ厚切りジェイソン氏、
初めて知りましたが、実に面白い。
鋭いなあ。頭の回転、速いなあ…と思ったら、すごいエリート。やっぱり。
(下の画像はNHKの頁からお借りしてきました。)

20160207_090642

彼の鋭い突っ込みに、柔らかく、でも真っ向から異論を呈する金田一氏もお見事。
「ポジティブシンキングって脳天気にも見える」とか
「何でも『Ouch!』の英語より、『痛っ!』『熱っ!』と反応する日本語の方が分析的」とか。

前置きが長くなりましたが、そうです、主眼はこの新書。
祖父・京助、父・春彦の業績、その人柄をめぐるエピソードも交えながら、
日本語について洒脱に語ります。

日本語の特徴は…

  • 音声の種類の少ないこと
  • 膠着語であること
  • 和語が全体的な意味しか持たないこと
  • 基礎語のカバー率が低いこと
  • 表記の体系が幾種類もあること

「身体語彙」についての春彦、秀穂の対談が面白かったです。
和語で身体の内部を示す和語は「キモ」のみ。他はすべて漢語。
日本人は身体の中身を区別して言い分ける必要を感じていなかった。
一方、相手の気持ちを覗き込むことを表す語彙は多い。
(察する、推し量る、勘ぐる、見定める、見透かす、気を廻す、見抜く、見破る…)

また、秀穂氏自身と父の関係を述べる中の一節が心に響きました。
「大学を出て何もしたくなくてぶらぶらする」生活を3年間続けたという氏。

ぶらぶらしているというのは、とりあえず自由であることだ。
端から見ていると、頼りなく、心細そうで、心配である。
(中略)
しかし、そういうお子さんをお持ちの読者諸氏諸嬢に言いたい。
そんなお子さんを育てたのはあなた方である。
よかれと思っていろいろ考えて、ときには必死になって作り上げてきた結果が彼・彼女なのである。
皆さんのすべての教えを十全に受け止めているはずである。
だったら、信じた方がいい。
きっとそのうち、ぶらぶらしているのにも飽きる時がくる。
退屈するということがある。
それまで、ぶらぶらしているのを眺めながら、待っていてあげてほしい。
私の父はずっと待っていてくれた。
今になってそのことがどんなに感謝すべきことかが分かるのだ。

まあ、うちの息子の場合、
「大学出て」という以前の状況であること、
高校時代から(いや、中学から?)ず~っと「ぶらぶら」していて
まだ飽きる様子も見えない、というのが問題なのですけれども。。。( ̄Д ̄;;

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コメント

今までの記事を拝見し、ずいぶん大変な時期と
お見受けし、子供のいない私は、コメントも
差し控えておりました。

そんな時、ピッタリのご本でしたね。

ananさま

はい、大変な時期です。
でも、時が経つにつれ、親の方も肝が据わってきたというか。。。
しばらく様子を見て、彼の答えを待ちたいと思います。

いつもながらの温かいメッセージ、ありがとうございます。

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