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2015年9月29日 (火)

『あの日、マーラーが』

藤谷 治 『あの日、マーラーが』 朝日新聞出版2015

2011年3月11日、震災の日の夜、20150929book_2
予定どおりコンサートを開催した新世界交響楽団。
会場は東京・錦糸町の錦糸ホール。

その団員、聴衆の中の数名について、
あの状況の中、会場に足を運んだ経緯、
演奏中、演奏後の行動、心の動きが描写されます。

仮名の設定が、
新日本フィル@すみだトリフォニー
を指すこと、あまりにも明白。
でも、だからこその現実感がありました。

非常に淡白な筆の運びです。
全編を通じて、鎮魂の通奏低音が流れているような。
大きな盛り上がりがあるわけではないのですが、
あの日、7時間歩きとおして帰宅した私自身の経験も思い出され、
共感を持って読めました。

演奏後、それぞれに小さな希望が持てそうなエンディングで、
ほっとさせられます。
疲れた日に軽く読むにはいい佳作、といったところ。

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