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PIOの新ブログ

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2015年7月

2015年7月26日 (日)

調律師さんのお言葉

新しいピアノは、音が、特に低音部のコイルが落ち着くまでに

「1日1時間弾いて、1年かかる」
のだそうです。
わお!弾かねば!

エアコンを使いだしてから音程が狂ってきたなあ…という懸念、
そのとおりだった模様。
また、弦とハンマーの当たり具合が微妙にずれている箇所もあり、
なんと4時間以上かけて見ていただきました。

軽すぎるかも…と思っていた鍵盤が、ちょうどいい具合に。
一部の鍵盤から聞こえた金属音のような雑音も消えました。
初めて来ていただいた調律師さん、昭和14年生まれのベテランの方。

「初めてのピアノを見るのは、実に楽しい」

とのことで、ほんとに、お仕事姿になるなり元気百倍!
といったご様子で、傍で見ていて感じ入りました。



『ようこそ、わが家へ』

池井戸潤 『ようこそ、わが家へ』 小学館文庫 2013

なんだか彼らしからぬタイトルだなあ、新境地かな?
と思って読み始めました。

軸の一つは、やはり銀行。企業。

中小企業へ出向中の、小心者の中年社員が主人公。
社長お気に入りの、バリバリやり手営業マンに不正の匂いが…。
という、よくあるパターンの筋です。

メインの筋は、タイトルからわかるとおり、家庭です。
小心者なのに、駅での割り込みを強く咎めてしまった主人公。
なんとそのままその男につけられ、自宅を知られることとなり、
さまざまな嫌がらせが始まるのです。

嫌がらせへの対抗措置、犯人の素性調査などを通して、
妻、大学生の息子、高校生の娘との絆が強まっていく様子に
なるほどな~とも思いました。
犯人特定までの紆余曲折にもリアリティがあります。

ただ、やはり池井戸潤の代表作といえば『空飛ぶタイヤ』かなあ
と思います。
本作は、まあ佳作といえるでしょう。
いま知りましたが、ドラマ化もされていたんですね。世事に疎い私。。。

2015年7月25日 (土)

『インドクリスタル』

篠田節子 『インドクリスタル』 角川書店 2014

81pihkdyul久々に読みました。篠田節子。
改めて、深いなあ…と思いました。

最先端技術の開発のため、純度の高い水晶を必要とする主人公、
人工水晶の製造開発会社、山峡ドルジェ社長・藤岡は、
先々代の社長が残した記録から、インドの水晶原産地にたどりつきます。
そして、丁々発止、体を張った駆け引き、取引、
ダイ・ハードも真っ青の展開に。

インド奥地の部族(裸族)に残る因習、宗教的行事、
それに囚われる女性たち、出自に規定される人々の運命…。
そして、
前近代的な社会の人々に手を差し伸べようというNGO組織が
翻弄される社会の仕組み、自らが抱え込んでしまう矛盾。
「袖の下」を渡した政治家の変心、権力抗争。
約束、契約、といった概念が通用しない部族社会。

「村人に石をくすねられることが問題なのではない。
どこかの中国人が、海千山千のインド商人から偽の小切手を使って水晶玉の材料を搾取することが問題なのでもない。
山峡ドルジェと競合する人工水晶、あるいは水晶デバイスのメーカーが、あの鉱山に気づくことが問題なのだ。別の業者に取り引きを持ちかけられたとき、村人は平然と売り渡すだろう」

そんな状況の中、
鉱山の村に現金が入るとともに、村がさまざまな集団から狙われるようになり、
藤岡の命も危険にさらされます。

小説の中でキーとなるのは、小説冒頭、視察の段階で、
地元の有力者の招待を受けて宿泊した施設で出会った、とある少女。
オーナーからの虐待が疑われた彼女を、施設から引き取った藤岡。
特殊な状況下で育った少女には「邪悪」ともいえる行動も見られ、
彼女とかかわる人々は皆、彼女の扱いに苦慮するのですが、
恩人ともいえる藤岡に対しては、彼女の類稀なる高い能力を発揮して、
絶体絶命のピンチから再三にわたって救い出すのです。

その後の彼女の人生は…どうぞお読みくださいませ。

地球上には、はかりしれない世界があるのですね。
学歴、教養、所属団体・企業…そんなスケールでは測れない、どろどろしく熱く蠢くものたちの世界が。
……読後感、さまざまな思いが交錯します。



2015年7月19日 (日)

『音符ではなく音楽を!』後半

Pianist_kataru2 焦 元溥(チャオ ユアンフ)著 森岡 葉 訳
『ピアニストが語る! 音符ではなく音楽を!
~現代の世界的ピアニストたちとの対話第二巻~』アルファベータブックス  2015

第1部 ポーランド、ハンガリーのピアニスト
第2部 ロシアのピアニスト   (→) にひき続き
第3部 フランスのピアニスト
を読みました。
(ロジェ・プトリ、 テオドール・パラスキヴェスコ、 ジャック・ルヴィエ、 ジャン=フィリップ・コラール、 ミシェル・ベロフ、 ラベック姉妹、 パスカル・ロジェ)。
いわゆる「楽派」による演奏法の差は、そこここでかじり聞きするだけで
腑に落ちなかったので、これを読んでやっと納得できました。

フランス・ピアノ楽派というのは、マルグリッド・ロンに代表される「真珠のような奏法」と呼ばれるもので、チェンバロの発展とともに生まれた、指先だけで軽く弾く奏法のこと。
この奏法の核心は音の明確さにあって、すべての音の粒が清澄であることが求められる。
スカルラッティや、フランスの作品の一部を弾くには適した奏法だが、ベートーヴェンなどの演奏には適さない。


著者にこの奏法について尋ねられると、多くのピアニストが、これはもう衰退したものだ、一時的な流行にすぎなかったと断言していることに驚きました。
いま、日本からも多くの有望な若手がフランスで学んでいますが、彼らの演奏の柔らかい音色の美しさに感動することが多く、
やはりフランスは特別なのだろう、特別な指導法があるのだろう
と勝手に思っていたものですから。
おそらく「フランス・ピアノ楽派」という専門用語では表しきれない、フランスならではの音楽風土というものがあるのでは…と思います。

とはいえ、インタビュイーたちの発言には
フランス芸術の中心は音楽というよりも美術だ、フォーレの音楽だけを集めたコンサートは魅力に欠けるだろう、等々、フランス音楽を客観的に突き放すコメントが多々出てきているところも印象的でした。
唯一パスカル・ロジェは、フランス音楽を世界に広める音楽大使といった意識を持って活動しているとのこと。日本でも比較的安価にコンサートが聴けるのは、そんなところにも理由があるのでしょうか。奥様が日本人とのことですし。

読者や若い音楽家へのメッセージを求められると

自身を磨き、いつも自然に、作品のスタイルと格調を大切にしなさい。(ルヴィエ)
よいピアニストになるためには、まずよい「人間」にならなくてはいけません。(コラール)
情熱が足りない若者に進路変更させるのが、指導者として大切な仕事。(ベロフ)


といった具合で、音楽求道者というより、人生の一部としての音楽、というスタンスが共通してあるように感じられました。

個人的には、ラベック姉妹の活動に驚きました。

あらゆるジャンルの音楽家と交流し、彼らを結びつけるサロンを開き、名を成してからも新たな師を得ては研鑽を積み、新たなデュオ作品を委嘱し、ラベック姉妹基金を設立してピアノデュオ作品の普及と指導も推進する…。まさに八面六臂の活躍です。
過去の録音をすべて録音し直したいという意気込みでいるとは、これまたすごい。
実は私、1980年代半ばと、90年代後半の2回、彼女たちの演奏を生で聴いているのですが、初めの1回はあまり印象に残らず、2回目には深く感動した、という記憶があります。
改めて聴いてみたくなりました。

2015年7月17日 (金)

『音符ではなく音楽を!』前半

Pianist_kataru2 焦 元溥(チャオ ユアンフ)著 森岡 葉 訳
ピアニストが語る! 音符ではなく音楽を!
現代の世界的ピアニストたちとの対話第二巻~
アルファベータブックス  2015

実は2014年に、第一巻も読んだのですが、
情報量が膨大過ぎて、どうまとめたものやら…消化しきれず、
レビューを書かずに来てしまいました。…いや、一度書いた記事が消えちゃったんだっけ??記憶曖昧…

で、第二巻です。
これまた、すごい情報量ですが、第一巻の轍を踏んではならじと
前半部を読んだところで、とりあえず記録しておくことにします。

すばらしく深い知識を持つ台湾人音楽ライターの著者が、
個人的に「これぞ!」と思うピアニストに連絡をとり、インタビューした内容をまとめたもの。
今回は、
ツィメルマン、アシュケナージ、キーシン、とメジャーどころが並びます。

◆ ツィメルマン
彼にとってピアノの演奏は「副業」なのだそうです。
本業は、楽曲分析だとか。びっくり!
実は、彼のコンサートを聴きに行ったとき(→)、
開演前の「録音・録画をしないように」という放送の際、
「最近、心無い人たちの振る舞いに大変心を痛めている。このようなことが続くなら、演奏会は中止せざるをないだろう」
というような、脅迫的なコメントも流されて仰天したのですが、

CDが要求するものは、私の音楽を破壊し、私の芸術に対する考えも破壊します。現在、私が唯一自分自身を表現できる場所は、演奏会だけです。

その演奏をCDに録音できても、録音を聴くと(演奏会の独特な雰囲気や聴衆とのコミュニケーションの)魔法は消えて音だけが残り、音楽によるコミュニケーションも消失しています。


ということなのですね。
音楽には対話が必要で、ほかの音楽家たちとコミュニケーションしながら演奏する協奏曲や室内楽については、録音とライブ演奏との違いはあまりないものの、
ソロ作品の演奏を録音するのは「間抜けで愚か」に感じるのだそうです。

ひい!音楽を突き詰めた末の結論なのですね。
インタビューは、彼の真摯で謙虚な人柄、音楽に対する真面目さを示すエピソードにあふれる内容です。

◆ アシュケナージ
中学・高校時代にアルゲリッチの演奏に傾倒していた私。ピアノの先生に
「アルゲリッチの真似をしてはいけません!真似るなら、アシュケナージかポリーニで!」
と言われたことが忘れられないのですが、
アシュケナージのCDを聴いてみると、素晴らしい演奏もあるものの、あまり印象を残さない演奏もあるような…と感じていました。

実は、著者も、アシュケナージ本人も、そう思っているとのこと。
好奇心旺盛で真面目なアシュケナージは、限られた時間の中で多くの録音を実現し、のちに解釈が変わればまた自己訂正を重ねていく…そういうスタイルをとっているのだとか。

録音に対する姿勢もいろいろなのですね。
ソ連を離れるに至った経緯、プロコフィエフやラフマニノフの曲の解釈なども読みごたえあります。

◆ キーシン
彼の真面目さというか、求道精神のようなものはTV放送でも感じましたが(→
Q:あなたは演奏で、ご自身の個性や感情を提示しようと思っているのでしょうか?それとも理性的な解釈を提示しようと思っているのでしょうか?
という質問に対する答え

私は自分の演奏をそのように考えたことはありません。私はただ音楽の中から、美しく、豊かで、深く、偉大な特質を見つけ出し、音楽そのものを考えながら演奏しているだけです。

が、彼の姿勢を言い表していると思います。
コンサートでは全く疲れを見せないと感じたのですが、そうではなく、
毎回の演奏に全身全霊を注ぎ込むので、心身ともに消耗しつくすのだとか。

年齢とともに、私が音楽で語りたいことがますます増えているので、今では三日間休息をとらないと次の演奏によい状態で臨むことができなくなっています。音楽は私の生活そのものですから、これからも演奏を続けていくでしょう。

……ということで、
巨匠ピアニスト三名三様の特徴が納得できて、興味深く感じました。

ただ、前半部
(第1部 ツィメルマン、シャーンドル、ヴァーシャーリ:ポーランド、ハンガリーのピアニスト、第2部 アシュケナージ、ダヴィドヴィチ、ジルベルシュタイン:ロシアのピアニスト)
で一番印象に残ったのは、ロシア・ピアニズムを語る次のフレーズ。
うまく弾きたいと思うなら、演奏者はまずピアノの前に静かに座り、全身の重さと力を感じ、それを使ってピアノを弾かなければなりません。その場合、全身は完全に脱力し、どこも硬くなってはいけません。そして、身も心も鍵盤のもっとも深いところに「注ぎ込む」ように弾くのです。ピアノの音は重さによって「押し出される」ように生まれます。けっして叩き出すものではありません。そのような柔軟でしなやかな奏法を身につければ、最弱音でも芯のある充実した音を出すことができます。(p.176 ヘラ・ダヴィドヴィチ)

ほんと、こんなふうに弾けたらいいだろうな~。

2015年7月15日 (水)

19:20の空

19:20の空
19:20の空
帰宅途中、路地からちらりと見えた夕焼けが見事だったので、
ちょっと川の堤防まで足をのばしてみて、パチリ。

2015年7月13日 (月)

睡蓮

睡蓮
朝早くからの猛暑ですが、
通勤途中にかわいい睡蓮を見つけて、ちょっと感じる清涼感♪

2015年7月11日 (土)

近況2015年7月

ずっとチャイコンにかまけてましたが、
自分が何やってたかも、メモとして残しておこうと思います。

6月28日には、クローズドでの弾きあい会がありました。
1年に1度だけ仲間10名ほどが集結するわけですが、
皆様の進歩ぶりに舌を巻きました。
大学生から社会人へとなった若者、
医大生からインターンへとなった若者のホープ2名はもちろん、
同世代の女性たちも、それぞれに。

私自身は、といえば…
「弾けば崩壊」という悲惨な状況に陥っていた数年前から見ると、
その泥沼からは脱出できたように思います。
ちょっとずつではありますが、力が抜けるようになって、

いろいろな曲が弾きやすくなりました。

これからも頑張ろうと思います。
相棒ピアノ君もバージョンアップしたことですし。

仕事の方は、アップアップの極致です。
例年、優秀な学生に恵まれていた実習クラスが、今年はなぜか
人数倍増、学生ひよひよ。いやもう手のかかることといったら。。。
明日も実習で終日缶詰になりますが、どーなることやら。
他にもいっぱいクラスを抱えて、日々自転車操業。
それなのに、前の晩何時に寝ても、朝は5時前に目覚めるという…bearing
正真正銘のpaperお婆さんpaperになった気分です。はい。

2015年7月 9日 (木)

チャイコン2015 受賞者コンサートⅡ後半

遅くなりましたが、後半もざっと流し聴きしてみました。

20150709_23_13_18 今回、このコンクールで出会えてよかったな~と私が思うのは
ピアノ第3位のレーチェキン君(カタカナ表記に迷う…Sergey Redkin君)。
彼の音色の美しさに惚れました。
彼が演奏するとあっては、聴かなくては!
プロコの第3番。いやはや、なんとも超絶技巧を要する曲です。
切れ味鋭い美音を堪能いたしました。

そして、4時間超に及ぶ長丁場コンサートのラストを飾るのは、
ピアノ部門2位&1位、ジョージ・リー、マスレーエフ君による、
チャイコのP協奏曲、第2&最終楽章。
まさに、これぞチャイコン!王道!ですよね。

そして、印象に残ったのは、
グランプリを受賞した、ガンバータル君の朗々たる美声です。
さすがですね、グランプリ。
モンゴルからの留学生の話によると、
モンゴルでは、歌の上手な男性は尊敬されるのだとか。
Facebookのモンゴル人コミュニティでは、ガンバータル君のグランプリ受賞がホットな話題として盛り上がっていたそうですよ。

あとは、ヴァイオリン2位のYu-Chien Tseng君の立ち姿にも見とれました。
どこかで見覚えが…と思うのは、2012年のエリコンではないかと。

ああ、これで、この祝祭感に満ち満ちた数週間が終わりました。
祭りの後の寂しさを感じるわたくしです。。。

************

チャイコフスキー国際コンクール受賞者コンサートⅡ
2015年7月3日 @ペテルスブルグ  マリインスキーホールⅡ
マリンスキー劇場シンフォニーオーケストラ
指揮:ヴァレリー・ゲルギエフ
動画はこちら

Haydn: Cello Concerto No. 1 in C Major, 3. Allegro molto
(Alexander Ramm, Second Prize)

Mozart: Violin Concerto No. 5 in A Major, K. 219, 1. Allegro aperto
(Clara-Jumi Kang, Fourth Prize)


noteProkofiev: Piano Concerto No. 2 in G Minor, Op. 16, 3. Intermezzo: Allegro moderato
(Sergey Redkin, Third Prize) 
動画 2時間32分~40分


Delibes: Lakmé, Scene and legend
(Svetlana Moskalenko, Second Prize)

Tchaikovsky: Variations on a Rococo Theme
(Alexander Buzlov, Third Prize)

Bizet, Carmen, Don José's aria
(Chuanyue Wang, Second Prize)

Shostakovich: Violin Concerto No. 1 in A Minor, Op. 77, 2. Scherzo: Allegro
(Pavel Milyukov, Third Prize)

Berlioz: La mort de Didon, from the opera "The Trojans"
(Yulia Matochkina, First Prize)

Tchaikovsky: Violin Concerto in D Major, Op. 35, 3. Finale: Allegro vivacissimo
(Yu-Chien Tseng, Second Prize)

Shostakovich: Cello Concerto No. 1 in E-flat Major, Op. 107, 1. Allegretto
(Andrei Ionuț Ioniță, First Prize)

spadeTchaikovsky, The Queen of Spades, Yeletsky's aria
(Ariunbaatar Ganbaatar, First Prize&Grand prix) 
動画 3時間48分~55分

noteTchaikovsky: Piano Concerto No. 1 in B-flat minor, Op. 23, 2. Andantino semplice
(George Li, Second Prize)

noteTchaikovsky: Piano Concerto No. 1 in B-flat minor, Op. 23, 3. Allegro con fuoco
(Dmitry Masleev, First Prize)

2015年7月 5日 (日)

チャイコン2015 受賞者コンサートⅡ前半

チャイコフスキー国際コンクール受賞者コンサートⅡ
2015年7月3日 @ペテルスブルグ  マリインスキーホールⅡ
マリンスキー劇場シンフォニーオーケストラ
指揮:ヴァレリー・ゲルギエフ
動画はこちら

こちらは曲目の切れ目もわからなかったので
前半を通して聴きました。

・ Jonathan Roozeman(チェロ6位) 
 ハイドン協奏曲No.1 第1楽章
・ Alexandra Conunova(ヴァイオリン3位) 
 モーツァルト協奏曲No.4 第1楽章
・ Antonina Vesenina(声楽4位)
 モーツァルト 夜の女王

note ルーカス・ゲニューシャス(ピアノ2位) 動画26分~32分
 ショパン 練習曲集Op.10-6, Op.10-5黒鍵
 
・ Haik Kazazyan(ヴァイオリン3位)
 シベリウス協奏曲 第2楽章
・ Dmitry Grigoriev(声楽4位)
 チャイコフスキー 王子のアリア(エフゲニー・オネーギン)
・ Mane Galoyan(声楽3位)
 グノー ジュリエットのワルツ
・ Pablo Ferrández-Castro(チェロ4位)
 ドヴォルザーク協奏曲No.1 第3楽章

note ルカ・デバルグ(ピアノ4位) 動画1時間13分~23分
 ラヴェル スカルボ(夜のガスパール) 

**********

演奏はもちろん素晴らしく、
特にピアノの二人の演奏には、涙しそうになりました。
また、この後の休憩時間にはインタビューも入り、
ゲニューシャス君、デバルグ君、二人の話が聞けました。

ゲニューシャス君、前回ショパコン2位ですから、
今回はもちろん優勝しか狙っていなかったに相違なく、感想を聞かれて、
「1位じゃなくて2位で、もう結果も出てエキサイティングな状況ではないのに、集中して演奏するのは難しかった。」
というように言っていましたが、そんなことはなく、見事な演奏でした。
その後、司会者の
「1日目のチャイコフスキー協奏曲2番と今日のショパンと、まったく異なる側面が見られてよかった。素晴らしかった。」
という言葉には、彼自身、うれしそうに答えていました。

特筆すべきは、やはりデバルグ君でしょう。
4位でありながら、プログラム前半のトリであるということ自体、異例では?
彼、モスクワ音楽批評家協会賞というのを受賞したとのこと。
そりゃもう、第1次予選からファイナルに至るまで、聴衆の熱狂ぶりといったら尋常じゃありませんでしたし。
今回も、彼だけが他の人より大きい花束を受け取っていました。
そして、「スカルボ」の演奏は、それにふさわしい名演でした。

インタビューでの話によると、
ラヴェルの「スカルボ」は彼にとって特別な曲で、
演奏を始めるや否や、すぐにこの曲の内部に入り込んでいけるのだとか。
そうでしょう、そうでしょう、と納得しました。

今回のコンクールについては
聴衆の温かい応援があったからここまで来られた、と言っていました。
これまた、そうでしょう、そうでしょう、と思うわたくし。
また、会期中は他のコンテスタント、
クレバーで音楽を愛するピアニストたちと交流できて良かったとのこと。
パリでは孤独だったのだそうですよ。
ファイナルは、レドキン君(3位。2次以降の第1演奏者)と同室だったとか。
ああ、そうなんだ。才能のある若者同士の交流っていいですねえ。

また、これからは休みたいんでしょうね、という質問に
休むことは嫌いなんだ、何かをやっていたいんだ、
いま作曲中のチェロソナタがあるので、それを完成させたい
と言うのにはビックリ。(*_*;
ほんと、根っからのミュージシャンなんですね。

ここまでで2時間越え。
後半まで聴くと、なんと4時間35分以上!
うう。後半、いつ聴こうかな。
レドキン君のプロコ協奏曲2番は聴いてみたいですね。
…ここで気づきましたが、ハリトーノフ君の演奏がないようです。なぜ?
何かトラブルがあったわけではありませんように。

画像はインタビューを受けるゲニューシャス君と
演奏後のデバルグ君です。

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   20150705_11_07_07

チャイコン2015 受賞者コンサートⅠ

チャイコフスキー国際コンクール受賞者コンサートⅠ

2015年7月2日 @モスクワ音楽院 大ホール
マリインスキー劇場シンフォニーオーケストラ
指揮:ヴァレリー・ゲルギエフ
動画はこちら

PCで見ると、下部バー演奏者ごとの切れ目
その曲目が表示されていて、実にありがたい。
(その下には、プログラム形式での記載も)
ピアノ演奏の出演は次のとおり。

note ルーカス・ゲニューシャス(2位) プログラム5番目
 チャイコフスキー ピアノ協奏曲第2番 第3楽章

note ジョージ・リー(2位)  プログラム11番目
 プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番 第3楽章

note ドミトリー・マスレーエフ(1位)  プログラム17番目 トリ
 プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番 第1楽章

当然のことながら、名演です。
第3楽章を冒頭として、オケとピタッと合わせて演奏開始って、
難しそうなのに、全く問題なしでした。さすがです。

まず最初にプーチン大統領のスピーチが入り、
その後も客席で鑑賞する彼の様子が度々映し出され、
ロシア国家プロジェクト!の雰囲気が。

ラスト、マスレーエフ君の演奏後はスタンディング・オベーション。
「ピアノ、ゴールデンメダル!」の高らかなアナウンスも。

私は上記3名しか聴きませんでしたが、
ヴァイオリン、チェロ、声楽部門からそれぞれ出ているので
通して聴くと2時間50分に及ぶコンサートだったようです。

2015年7月 3日 (金)

朝パン

朝パン
朝5時前に目覚めてしまったので、
朝食用のパンを焼きました。
アンパンと、ソーセージ&チーズ入りパン。

外は雨ではありますが、チャイコン優勝者、マスレーエフ君の演奏を聴きながらの、優雅な朝です。
さ、そろそろ出勤準備!

2015年7月 2日 (木)

読響第550回 定期演奏会

読響 第550回定期演奏会

2015年7月1日(木) 19:00開演 21:10終演
@サントリーホール

指揮/ フランソワ=グザヴィエ・ロト
ヴァイオリン/ 郷古 廉

〈プログラム〉

ブーレーズ 〈ノタシオン〉から第1.7.4.3.2番
第1番 穏やかに、幻想的に
第7番 典礼風に、ゆっくりと
第4番 リズミックに
第3番 とても穏やかに
第2番 とても生き生きと、けたたましく

ベルク ヴァイオリン協奏曲〈ある天使の思い出に〉全2楽章

ハイドン 十字架上のキリストの最後の7つの言葉
Ⅰ.序奏 Maestoso ed Adagio
Ⅱ.第1のソナタ Largo
Ⅱ.第1のソナタ Grave e cantabile
Ⅲ.第3のソナタ Grave
Ⅳ.第4のソナタ Largo
Ⅴ.第5のソナタ Adagio
Ⅵ,第6のソナタ Lento
Ⅷ.第7のソナタ Largo
Ⅸ.地震 Presto e con tutta la forza

***************

すべて初めて聴く曲というプログラム。
指揮、ヴァイオリンソロの腕の確かさもあってか、
引き締まった、格調高いコンサートだったと思います。

ブーレーズは1925年生まれ、フランスの作曲家。
まず、大掛かりなオケの規模にビックリ。
ぱっと見て、コントラバスが10台以上、ハーブ3台、
プログラムノートによると、打楽器は合計35種!
不思議な演奏順は、作曲者自身によって推奨されているもの、とのこと。
確かに、不思議な響き、微妙なニュアンスの差、メリハリある打楽器の音色が楽しめる構成でした。

ベルクというと、以前にサイトウキネンで聴いたオペラ、ヴォツェックが強烈な印象でしたが、
このヴァイオリン協奏曲も、難解というより、
潔さというか、清澄な雰囲気とロマンを感じるような曲想でした。
郷古くん、ますます切れ味鋭く美しい音色で、堪能いたしました。
演奏後、客席からの拍手鳴りやまず。
でも、アンコールはありませんでした。

休憩後のハイドン、礼拝における間奏曲として
依頼を受けて作曲された「アダージョが連続する特異な自信作」(プログラムノートより)とのこと。
宗教曲だけあって、睡魔に襲われた私でしたが、
古典派のここちよさ、久々に味わえた気がします。

不思議な構成でありながら、統一感のある、
お洒落なセンスのコンサートでした。

チャイコン2015 結果発表

ピアノ部門の結果です。

1位 Dmitry Masleev, (露)
2位 Lukas Geniušas (露・ラトビア)
   George Li (米)
3位 Daniel Kharitonov (露)
   Sergey Redkin(露)
4位 Lucas Debargue (仏)
 
5位、6位なしで、
全員に4位以内の順位を与えたというのは、
今年のレベルが高かったと意思表明でしょうね。納得です。
これから1位マスレーエフ君の演奏を聴こうと思います。

2015年7月 1日 (水)

チャイコン2015 ファイナル(2)

ゲニューシャス君の演奏を昨晩、PCで、

ハリトーノフ君の演奏を今朝、スマホで、聴きました。

本日、超多忙につき、記録に残す時間がまったくとれず
あと1時間ほどで結果発表という時間になってしまいましたが、
発表前に印象だけ。

ゲニューシャス君は、今までの印象通り。
大物感たっぷり、でした。
チャイコフスキーの第2番コンチェルトって初めて聴きましたが、
迫力、推進力に満ち満ちた、堂々たるものでした。
2番は1番に比べたら駄作…なんて世評を聴いていましたが、
そんな風には感じさせませんでした。…それも演奏者の匠の技?
二曲目のラフマニノフは、中途半端にしか聴けませんでしたが、
立派な演奏だったと思います。
ハリトーノフ君。
スマホ視聴にもかかわらず、聴かせる演奏、惹きつける演奏でした。
細い体なのに、オケにまったく負けない音量にもビックリ。
恐るべき16歳です。
演奏していくうちに、どんどん調子も上がっていったような。
チャイコ1番もリストもお見事でした。
演奏後の笑顔を見ても、本人納得の演奏だったのではないかと。

ここで時間切れ。
最後の演奏者、マスレーエフ君については、
残念ながら、まったく聴けませんでした。

個人的には
ゲニューシャス君、ハリトーノフ君、リー君あたりが上位に行くかな。
話題のデバルグ君(カタカナ表記はこれでいいのか?)が食い込めるかな…
といったところでしょうか。
過去には、それまでまったく聴いていなかった人が優勝者に!
ということも多々あったので、マスレーエフ君もいけるのかも?coldsweats01

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