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2015年6月 2日 (火)

『「自分」の壁』

養老孟司 『「自分」の壁』 新潮社新書 2014

有名な『バカの壁』の二番煎じ?
え?また今さら「自分探し」がテーマ?

とか思いつつ、
知り合いがSNSですすめていたので、どれどれ…と手に取りました。

なるほど!
解剖学、科学哲学の裏付けのある、日本文化論という趣のある内容でした。
納得してしまいました。
  • 地球上のあらゆる生物がいろいろな形で依存しあっている、という「生態系」の概念は、日本人にとって抵抗ないが、「最初に『自分』を立てる社会の人」は、これを理解できない。生物学の分野で「共生」の概念が提唱されてから20年もの間、アメリカでは「共生」という単語の入った学会やシンポジウムは、開かれることがなかった。
  • 自然の本来の姿は「共生」である、ということが徐々に明らかになってきた今、個性を持って、確固とした「自分」を確立して生きる、などといった考え方は、実は現実味のないものではないか。
  • ものごとが「政治問題」化すると、ろくなことがない。「どちらが上か。偉いか」という単純な競い合いになり、「お前はどちらの立場だ」と、周囲に白黒はっきりさせるよう迫る。話し合いにならない。
  • 日本人は政治に関心がない、政治家は嘘をつく、と罵倒するが、そもそも外国人は日本を訪れて、電車の時刻が正確だとか、日本人は約束を守るとか言って驚く。つまり、外国では約束は守られなくて当然という意識なのだ。何も恥じることはない。
  • 政治的無関心が広がっているのは、単に切羽詰っていないと感じている人が多いということ。政治なんかで世の中の大勢が決まってしまうのは良くない状況。「世の中そんなに簡単に変わらないよ」と誰もが思っている。変わらないのが「世間」であり、「大和魂」。
でも、昔から揺らがなかった「世間」が、このところ揺らいでいる。
それで、自分探しとかなんとか言い始めたのでは。
そんなこと、必要ない。
私たちは、この世に「後から来た」メンバーなのだから、世間を学ぶためにお勤めは必要。
お勤めしているうちに、生き方がわかってくる。それでいい。

政治が何かやるというなら、「参勤交代」をすればいい。
都会生活の人たちに、一定期間、田舎暮らしを義務付けるという制度。
それで、日本全体が元気になる。人も一息つけるようになる。

任期が長い参議院は、
「長期的な視野で日本の将来を考える」プロジェクトチームとして機能すればいい。

*******
あれこれ、なるほど~! と思いませんか?

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コメント

はじめまして〜☆
色々本を読まれていて素晴らしいですね♪
私はあまり本を読まない方なんですが…、
読みたいと思っても、読むと眠くなってしまって…(..;)
でもすごく、なるほど〜と思います。
大和魂は…、今の若い日本人にちゃんとあるといいな〜^_^;

晴れ女さま

いつもココログ広場へのキラ&ポチ、ありがとうございます。
こちらのブログにもいらしてくださっていたんですね~。

わたくし、根っからの昭和人間、ほぼ活字中毒といってよい種類の人間で、
読むのは苦にならないんです。(難解なのは、やっぱり眠くなっちゃってダメですけど)
とはいえ、読んでもすぐに忘れちゃうので、自分のメモ用にここに書いてます。

大和魂……こういうのが発揮されるのは危機に面したときですよね。
3.11のときの「協力し合おう」メンテリティに、それを感じたかな。
今の若い人にも残ってるんじゃないかな、これは。

コメントありがとうございました。今後ともよろしくお願いします♪

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