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2014年9月27日 (土)

アルゲリッチ 私こそ、音楽!

アルゲリッチ 私こそ、音楽!

公開初日の第2回上映に行ってまいりました。
1回目、2回目と満席でした。
正直な感想としては…
この邦題は、ちょっと内容を歪めて伝えてしまいそう。

原題は、すごいですよ。
Bloody Daughter

この映画を撮った、アルゲリッチの三女・ステファニーは、
実の父のコヴァシェヴィッチに、こう呼ばれているのだとか。
父自身が、英語のBloodyという表現には、
親愛の情がこもっているのだよ、と説明していましたが。
マルタとは結婚せず、
他の女性との間に息子ばかり3人いるという彼にとって、
ただ一人の娘は特別な存在なのだと。

映画の最後のほうになって、
戸籍上、ステファニーの父が「不明」となっていることから、
父に認知してもらおうとして10年以上経つのに、
未だに叶わないというエピソードが出てきます。

ステファニーが自らを描き出す映画でもあります。

母マルタについては、
まったく飾ろうとしない、自然そのままの人だなあ、と納得。
娘が撮る、長年にわたる日常生活も含めた映像ですから、
寝起きの顔が多々出てくるのですが、
いやはや、この方は、寝起きの素顔そのままの人だなあ、と。

音楽について語ってもらおうとしても
「言葉では説明できない」「わからない」という表現続出。
だって、そうなるのよ。
だって、それが心に響くのよ。わかるでしょう。
……って、説明になってない。

でも、確かに、音楽そのものを聴くのが一番。
彼女の演奏は、感動させるパワーに満ちているのですよね。
映画に出てくるのは、いろいろな演奏の断片なのですが、
どの断片もきらきらしているって、すごいなあ、と感服です。

それぞれ違う父親を持つ娘3人とにも、
いろいろ葛藤はあったのでしょうけれど、
マルタと3人の娘が、ゆったり戸外でくつろぎつつ、
ペディキュアを塗りあったりしているシーンがとても美しく印象的でした。

特に主張のある映画ではなく、
実写を淡々と重ねていくだけなのですが、
血とは、親子とは、人生とは……といったことについて、
ずしんとくるものを受け取った気がします。

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

え!もうご覧になったのですね。
私も発表会終わったら行きたい!

2010年11月28日すみだポリフォニーホールで
新日フィルとの演奏(ショパン:ピアノ協奏曲第1番、
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調)を聞きました。
生涯の記憶に残る名演奏でした。

一昔前、ギドン・クレーメルとベートーベンの
ヴァイオリンソナタ「クロイチェル」の演奏を
よくTVで見ましたが、その時はあまり好きでは
なかったのです。

でも彼女はお孫さんが生まれてから演奏が
変化したような気がします。

というのは、彼女のような母親と娘の確執は
並大抵のものではないと思います。
孫の誕生によって、その緊張が解けたのでは(?)
と推測するのです。

もっとも、生で聞いたのはこの時が初めてなので
断定できませんが。

ananさま

えっ!
アルゲリッチの生演奏を聴かれたなんて、羨ましすぎます!
彼女は、私が中学生ぐらいのときからの憧れの演奏家ですよ。
昔、シューマンの曲で、アルゲリッチの演奏に耽溺し、
そのまねをして先生に怒られたことがあります。
アルゲリッチをまねてはいけません!って。

映画の中で彼女が、
シューマンが一番好きだ、一番心に響く
といった発言をしていたのを聞いて、ちょっと嬉しく思ったりしました。

アルゲリチは娘さんが出産だからという理由で、以前日本公演をキャンセルされましたよね。
ステファニーだったのかな?
私は2年前くらいに聴きましたが、まだまだテクニック冴え渡ってますよー

いぞるで様

はい。ステファニーの出産だと思いますよ。
その出産シーンや、妊娠中のステファニーのお腹に語りかけるアルゲリッチの姿が、映画の中に出てきましたから。
最後は、幼いお孫さんに口移しでピアノを教えているアルゲリッチの声でした。

映画の中でも、アルゲリッチのテクニックはすごかったです。
昔の映像も、今の映像も。ただもう、感嘆!

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