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2014年6月 9日 (月)

『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』

浦久俊彦 『フランツ・リストはなぜ女たちを失神させたのか』
   新潮選書 2013

フランツ・リスト
……「弾きたいなあ」と挑戦しては玉砕しつづけている私です。
なんとか弾けるか?
  …と思っても、人前に出ると見事に崩壊してしまう
      …こんなことを何度くりかえしていることか!

でも、リストって、どんな人だったのか、あまりよく知らないかも。
この本の著者も、まえがきにおいて

「そもそも、リストに関する書物が、いま日本で何冊刊行されているかご存知だろうか。本書初版刊行時(2013年12月)、すでに絶版になっている書を除けば、たった一冊である。」

と述べています。(ショパンについての書物は20冊以上刊行)

さて、
この本の内容、乱暴にまとめてしまうと、次のようになるかと。

◆「意志の人、リスト」という側面

・1827年、祖国を離れたフランスで父が急死した際、
 16歳の彼が自らの決断でパリに母を呼び、生活の基盤を築く。

・1839年11月から1847年9月という8年間に
 西はリスボンから東はモスクワ、コンスタンチノーブルまで
 およそ1000回、260に及ぶ街でリサイタルを行う。

◆市民ブルジョワに支えられた時代の寵児という側面

・ピアノの発達は、鋼鉄製のボディーを工場で生産するという
 産業革命あってこその結果。

・同様に、リサイタルに聴衆(観客)が詰めかけたのも
 従来の貴族サロンの世から、ブルジョワ台頭の世になった
 という時代背景があってこそ。

・リストの演奏に失神した聴衆(リスト・マニア)現象は、
 日頃の鬱憤を晴らそうとするブルジョワ達の集団ヒステリー。
 現代のショー・ビジネスにつながる現象

◆音楽に人生を捧げる無私の人、利他の人という側面

・巨額のお金が入るピアニストの道を捨て、
 しがない公務員ともいえる、ワイマール宮廷楽長になり、
 作曲、後進の指導にあたった。

・来る弟子は拒まず、教え子は400人とも1000人とも。
 自分の特殊性をわきまえて「私の真似はするな」と述べ、
 メカニックを偏重する奏法を軽蔑した。

・グリーグ、ワーグナーなど、若い音楽家の力を見出し、
 励まし、そのデビューに力を貸した。

◆祖国を持たない国際人、ヨーロッパ人としての側面

詳しくは、どうぞ本書をお読みください。
なかなか読みやすい本でした。

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コメント

PIO様、私も読みましたよー!
しかも一気に。
2年くらいかけて準備すれば、愛の夢第3番を
弾けるようにならないかしら?
この本を読んでいるうちに、急に弾きたくなってしまいました。

ananさま

おお、もうお読みでしたか~。
同志よ!という気分になります。^^

愛の夢、なかなかの難関箇所はありますが、
超絶技巧というわけではないので、時間をかければ大丈夫ですよ!
ぜひお弾きになってくださいませ♪

私、何を隠そう、ただいまリストに挑戦中です。。。
譜読みはしましたが、音楽になるかどうかが問題です…^^;

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