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2014年4月 5日 (土)

『手のひらの音符』

藤岡陽子 『手のひらの音符』 新潮社 2014

図書館の新刊コーナーで目にし、
タイトルに惹かれて読んでみました。
初めて読む作家さんです。

40代独身、服飾デザイナーの水樹が、
大手メーカーから転職して実績を積んできた勤務先から
服飾部門撤退の通告を受けて……というストーリー。

話が進む中で、
彼女がデザイナーになるまでの道程、
特に、貧しい少女時代の苦労と、それを共にしてきた隣人、
辛い時代の支えとなってくれた友人、恩師、同僚たちとの
複雑な関係が明らかになっていきます。

個人的には、
タイトルの「音符」が幼い頃に手芸で作ったアップリケを指し、
音楽とはほとんど関係のないストーリーだったことで

ちょっと拍子抜け。

ストーリーも人物造型もよくできた、読ませる本だと思いますが、
親の死、貧困、学習障害、いじめ、といった問題を描きながら、
颯爽と現れる帰国子女に、精神病、教師と生徒の恋愛、
空洞化する繊維産業の復活、あたりを絡めていくのは、
ちょっと強引にすぎる印象も。

読後感はさわやか。

筆者の経歴は
「報知新聞にスポーツ記者として勤務したが退社。
すべてをリセットすべく、タンザニア・ダルエスサラーム大学に留学する。
帰国後小説を書きはじめ…」(本書カバーより)
とのこと。

なかなか面白い小説家に巡り合ったな、という気がしています。

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