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2014年3月26日 (水)

『なぎさ』

山本文緒 『なぎさ』 角川書店 2013

久しぶりに読んでみました。山本文緒。

舞台は久里浜。
漫然とした日々を送っているらしい主婦、冬乃のもとに
ある日、それまで交流を避けていた妹、菫が急に転がり込み…
ということから話が動き始めます。
この姉妹、
そして冬乃の夫佐々井、
この3人だけでも、微妙な過去、関係性があると匂わせつつ、
そのあたりは曖昧なまま、ストーリーは進み、
あれよ、あれよ、と言う間に、
佐々井の部下、川崎その恋人、川崎の過去の知り合い、
菫の知り合いらしい放浪男……等々が続々登場。

ああ、これは
「関係なさそうに見えた人たちが、意外な線で結びつき、
最後はすっごいクライマックスに達して、弾け飛ぶんですよ~」
という、最近流行のエンタテイメント路線なのか?
と、危惧したのですが
……杞憂でした。そんなことは全くなかったのでした。

ブラック企業、過労、鬱病、
お笑い芸人を目指す若者、芸能界の人間関係
親子関係、生活保護、
といった、現代社会の問題点を盛り込みながら、
安易な解決は提示せず、
でも、前向きな、明るい読後感を残す作になっています。

タイトルの「なぎさ」は、久里浜のイメージを指すとともに
ちょっと波立つけれど、自分の大地たる「陸との接点」だ
という意味があるのかな~と思いました。

わくわく、どきどき、ではなく
落ち着いて、時々ちょっとハラハラしながらも
じっくり読んだ本でした。

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