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2013年12月 2日 (月)

『ばんば憑き』

宮部みゆき 『ばんば憑き』 角川書店 2011

時代物の短編6篇を集めたもの。

「坊主の壺」
  掛け軸に描かれた壺。それ以外のものも見える者とは…
「お文の影」
  人はいないのに子どもの影だけが現れる。その理由とは…
「博打眼」
  大人たちが蔵に押し込んでいた化物とは…
「討債鬼」
  賢い我が子を殺せと番頭に命じる父親。その経緯とは…
「ばんば憑き」
  箱根湯治帰りの若夫婦と同室になった老女とは…
「野槌の墓」
  何でも屋のもとに現れた化け猫。その頼みごととは…

**************

既に発表している長編小説のスピン・オフといえるものも。

「お文の影」には、
『ぼんくら』『日暮らし』『おまえさん』シリーズ(→に出てくる
政五郎親分とおでこが、

「討債鬼」には、
『あんじゅう~三島屋変調百物語事続』(→に出てくる、
行然坊と青野利一郎が登場。

もちろん、前作を読んでいなくても楽しめます。
いずれも妖怪関係のお話となりますが、
その因果関係、結果云々よりも、
それをきっかけに
右往左往し、沈思黙考し、解決にのりだす人々の知恵、
心の温かさ、人生の味わい、が心に染みます。

表題の「ばんば憑き」のみ、ちょっと異なる雰囲気。
温かさではなく怖さを突きつける内容でした。
…ひょんなきっかけで、人の心はすっと冷たく動いてしまう…
   …一旦そうなったら、もはや元には戻せない…
背筋がぞくっとする読後感でした。

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