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2013年10月14日 (月)

『船上でチェロを弾く』

藤谷治『船上でチェロを弾く』マガジンハウス2011

話題になった『船に乗れ!(→)』の作者のエッセイ
…というか、
音楽にまつわる藤谷氏個人史の暴露(?)と、
音楽評論の一歩手前を行くような文章とが溶け合った、
新しいスタイルの随筆だな、と思いました。

一時期、ハイドンのチェロ協奏曲にハマっていた私、
冒頭がまさにこの曲の話で、どんぴしゃ引き込まれました。
モーツァルトにチェロの曲がないという指摘には、ほほお~。
氏の推論する「チェリストの友人がいなかったからである」
は、大いにうなずけます。

ベーゼンドルファーのグランドピアノを備えた洋館に住む
音楽学校の学長「おじいさま」を筆頭に、
一流の音楽家、芸術家と交流を持ち、
音楽活動で生計を立てる人々からなる一族。
そんな中の一人として生きるって、
恵まれているとも言え、大変な重荷を背負っているとも言え…
なんだか、考えさせられます。

藤谷氏幼少時のおハイソな世界、
音楽の道を諦めてからの苦難の日々を「覗き見る」面白さと、
クラシック音楽のウンチクに耳を傾ける面白さとを併せ持つ作です。

それにしても、
音楽形式(ソナタの各楽章とか)を意識しながら書いた小説も多い
という告白(?)や、
チェロが盗まれたという事件の経過説明にも、びっくり。
世の中、いろんな人がいるのだな~とつくづく思いました。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

「チェリストの友人がいなかったからである」・・
創作を決意させる身近なアイテムが必要なんですね。
ヴィバルディが30数曲ものバスーン協奏曲を作った理由は
定かではありませんが、身近に非常に優秀な奏者が
いたことは間違いないとされています。
背景を思い浮かべながら聴くとさらに引き込まれます。

本とは全く関係ないコメントでした^^;すみません。
絵画では「フェルメール」「ゴッホ」の生い立ちや
歴史上の出来事に興味があり、ただ今ハマっております^^

今夜~明日、台風接近です。ご注意ください。。

騎士さま

コメント、ありがとうございます。happy01

ヴィバルディ、そんなにたくさんのバスーン協奏曲を書いているんですか。
ぜんぜん知りませんでした。今度、聴いてみようと思います。

友だちの存在って、大きいんですね~。
シューベルトも、恋人には恵まれなかったけれど、友だちに恵まれて、
友だちのために室内楽曲をたくさん書いたとか。

>絵画では「フェルメール」「ゴッホ」の生い立ちや
歴史上の出来事に興味があり、ただ今ハマっております^^

おおお。ぜひぜひ、またいろいろご教示くださいね。
絵画といえば、中野京子の「怖い絵」シリーズとか、おもしろいですよね。

このところ、仕事に追われていて、…というか、遊びすぎのツケで、
返信がちょっと遅れました。sweat01
これに懲りず、またご来訪くださいませ。

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