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2013年8月30日 (金)

『忘れられた花園』

ケイト・モートン『忘れられた花園(上・下)』(青木純子訳)
東京創元社2011

2011年度の翻訳ミステリー大賞受賞作、ということで
手にとってみました。

2013年、ロンドンからオーストラリアに着いた船には
一人、保護者もなく取り残された少女が。
結局、オーストラリアの夫婦に引き取られ、ネルと名付けられた
この少女が、
成人し、育ての父から事実を告げられた日から、
「私は何者なのか」を探り始めます。

物語は、
ネルが生まれる以前、1900年のロンドン、
大人になったネルが訪ねた1975年のロンドン、
ネルの死後、孫娘が謎を探る2005年のロンドン、
という3つの時代の視点が交互に現れ、
かつ、
ネルの拠点、ブリスベンでのことも挿入されます。

古い時代のロンドンの描写は、
ディケンズの小説や、「レ・ミゼラブル」の世界を彷彿とさせ、
また、オーストラリアの描写には、特別の想いが掻き立てられ…
…実は私、20年以上前のある時期、オーストラリアに、
それも、この小説の舞台そのものである、
ブリスベン、そして、港町・メアリーバラに、住んでいたんです!
これもほんと、何かの御縁。

上下巻に分かれた,大部の本ですが、
ぐんぐん引き込まれ、読みすすめてしまいました。

少女のころにハマった、『嵐が丘』『ジェーン・エア』『秘密の花園』といった海外文学にも通じる香りを放ちつつ、
謎解きの面白さ、意外な展開でも読者を惹きつける、
なかなか見事な小説でした。

悲劇的、ある意味おぞましさ、おどろおどろしさにも彩られた、
ネルの出生の秘密ですが、
その秘密を解き明かしていく孫娘カサンドラもまた、
悲劇的な過去を抱えていることが徐々に明らかになります。
でも、彼女の場合は、
謎を追っていくうちに、明るい未来を見出していくのです。

そういう意味で、読後感も悪くない小説でした。20

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

この本、面白そうね~^^)
翻訳物って読みにくいのもあるけど、大賞とった作品なら訳もいいんでしょうね。
読んでみたいな。
そのうち文庫にならないかしら…。

はづ様

どうも~。(~~)
ご推察のとおり。
翻訳、よかったですよ。読みやすかったです。

そうね。文庫になると、買いやすい。場所もとらないし。

私はもっぱら図書館で借りる派ですが、
この本は予約者も他にいなくて、すぐ手に入りました。
……そういう意味では、文庫化は難しいのかな??
ペーパーバックの原書を買っちゃおうかな、なんて思ってます(^_^;)

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