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2013年5月19日 (日)

『いちばん長い夜に』

乃南アサ 『いちばん長い夜に』 新潮社 2013年

犯罪を犯して「塀の中」で知り合った芭子と綾香。
出所後、仲良く助け合って生きていく二人の日々を描く短編群。
以前にも読んだことのあるシリーズもの(→)の完結編。

とはいえ、以前に読んだ内容をはっきりとは思い出せません。
軽く、楽しく、共感しつつ読んだという記憶はありますが。

しかし、今回のこの作品は、
あまりにも印象が強く、おそらく忘れることはないでしょう。

タイトルの「いちばん長い夜」とは、2011年3月11日の夜。
この日を境に、芭子と綾香の日常が大きく変わるのです。
どう変わるか等は、ネタバレそのものになるので記しませんが、
この日以降についての記述を読むと、
二人それぞれについて、読者として胸が痛くなり、息が詰まり、
また、胸が温かくなり、涙が流れ……。

本当に納得いく結末となっています。

「あとがき」によると、震災当日、作者の乃南さん自身が、
作中の芭子と同じ体験をされたのだとか。
その重み、ずっしりと響きました。

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