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2012年11月12日 (月)

『芸術家たちの秘めた恋』

中野京子
芸術家たちの秘めた恋-メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代-』
集英社文庫 2011


中野京子さんというと、『怖い絵』シリーズのイメージがあって、
美術関係の本ばかりを書かれる方かと思っていましたが、
違ったのですね。

・メンデルスゾーン(ドイツ 1805-1847)、
・アンデルセン(デンマーク 1805-1875)、
・ジェニー・リンド(歌手・スウェーデン 1820-1887)

という三人の交流を通して、その時代を描くとともに、
三人それぞれの評伝にもなっている、という趣の小説です。
一次資料の日記や、ヨーロッパ諸国に残る記録に
丁寧にあたられていることが、よくわかります。

メンデルスゾーン、
「お金持ちのいい家柄に生まれ、何不自由ない生活をした音楽家」
というイメージが強いように思いますが、
そんな単純な話ではなかったのですね。

ユダヤ民族という出自による差別に苦しんでいた、
音楽以外の才能にもすぐれたマルチぶりだった、
(文庫本の中に彼の自筆の絵も収録されていますが、それは見事です)
メンデルスゾーン一族の家長としての責務も果たしていた、
若くしての死が、モーツァルトとよく似ていて死因も解明されていない、
等等、
すべて初めて知りました。

決して厚くはない文庫本ですが、その情報量は豊富です。

巻末に、同時代の有名人の生没年も収録されていて、
これまた面白いです。

ヴィクトリア女王(1819-1901)
クララ・シューマン(1819-1896)

この二人が同い年だったのか!とかね。

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コメント

最近メンデルスゾーンにちょっと興味があるので、
読んでみたいです。

 おはようございます!アンサンブルの合宿、素敵そうと思って読んでました。
 この本、読みました♪(PIOさんが紹介されている本、読みたい本がたくさんある割にはなかなか読めていないのですが、その中で読んだ本を見つけたと思ったらこういう反応に(爆))メンデルスゾーンが大好きな友人の影響を受けて読んだのですが、とても興味深かったです。そうなんですよね、ユダヤ人で豊かな家に生まれたということもあり、不遇な面も多かったような気がしますが、すばらしい曲をたくさん作りましたよね。人格者だったみたいだし。
 アンデルセンも情熱的な方でしたよね。それから、個人的にはメンデルスゾーンを後押ししたデフリーント氏が貴重な方だとしみじみと感じました。

ananさん

読みやすい本なので、是非!
収録されている写真、図録なども興味深いですよ。


のここさん

お久しぶりです。なかなかお目にかかれなくて残念。
ほんと、音楽家をめぐる人脈なども知ると、おもしろいですね。

私はメンデルスゾーンの姉、ファニーにも興味を惹かれていたのですが、
夫が宮廷画家だったとか、
作曲楽譜の出版を弟に反対されていて、
夫の後押しでやっと出版したら、その後まもなく亡くなってしまったとか、
初めて知ることが、たくさんありました。

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