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2012年7月 4日 (水)

『ピアニストの脳を科学する』

古屋晋一 『ピアニストの脳を科学する 超絶技巧のメカニズム』 春秋社 2012

3月に図書館予約した本、やっと手元に届きました。
「へえ、なるほど。納得!」なこと満載でした。

主なテーマは
ピアノを弾く人の「プロとアマチュアの間の身体や脳の違い」です。

わたくしの印象に残った、肝となる点を列挙してみますと
(本書のままではなく、書き換えた箇所も多々あり…)

1)プロは「省エネ」が上手。
①ピアニストの脳は、たくさん働かなくても複雑な指の動きができるように洗練されている。
②身体の使い方を見ても、筋肉に力を込めて音を出すのではなく、
 重力に任せて腕を落下させたり、上腕の「しなりの力」を利用したりして省エネしている。

2)初見演奏が上手な人の能力は要素化できる。
①左手を右手と同じように器用に使え、
②楽譜上の視覚情報を素早く処理でき(楽譜の一点をじっとみている時間が短い)、
③ワーキングメモリが大きく(プロはアマの2拍先の音符を見ており、見方も安定している)
④適切な指使いを素早く決められる(アマは弾くたびに指使いが変わってしまう)。

また、ピアニストが罹るという病気、フォーカル・ジストニアとは、
健常なピアニストに起こっている脳の回路の変化がさらに進んだ状態である」
という指摘には、びっくり、そして、納得。

上記1)に書いたようなピアニスト特有の「脳の洗練」が進み過ぎ、
脳の回路の変化が進化しすぎた結果、脳から誤った司令が発令されてしまい、
思ったような動きができなくなった状態である、というのです。
つまり、超絶技巧の天才ピアニストと紙一重、というわけです。

大変な職業なんですね。ピアニスト。

他にも、早期教育の影響とか、音楽を聴くときと演奏するときの脳の働きの差とか、
興味深い話題満載です。
久々に、借りるだけじゃなく、「手元に置いておけるように購入しようかな」
と思いました。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。はじめてコメント欄にお邪魔します。

この本、実は気になっていたので興味深く拝見しました。

「省エネ」に関してはすごく納得です。スポーツと似てますね。
私は少しだけヴァイオリンを習ったことがありますが、最初は変なところに
力が入って、小一時間練習しただけで筋肉痛になりました。
華奢な女性がスイスイ弾いてるのに、なぜ・・・と思いました^^

ネリノ様へ

初コメント、ありがとうございます!ようこそ、拙ブログへ。happy01
そうなんです。
とても「納得」することの多い内容でした。

ネリノさんのブログも拝見しました。
クラシック音楽の話題も多く取り上げられているんですね。
ちょくちょくお邪魔させていただきますね。note

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