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2012年6月26日 (火)

『あかんべえ』

宮部みゆき 『あかんべえ』(上・下) 新潮文庫 2007

宮部みゆきの時代もの初期の作、ということで、前回読んだ本(→)から、さかのぼって読んでみました。

舞台設定としては、「料理屋」「差配人」あたりが共通します。
人々が集まる場所、現代人にとってもイメージを抱きやすい「料理屋」、
そして、江戸の住人たちを取り仕切る、頼りにされる「差配人」のいる集合住宅。

こういう舞台で生き生きと活動する人間像(幽霊像)が、まあ、見事です。
私、幽霊などのオカルトっぽいものが苦手なのですが、
この「あかんべえ」は、大丈夫でした。

なぜ幽霊になってしまったのか自分でも理解できていないハンサムな若侍、
あだっぽい美女、あかんべえをしてくる女の子、揉み治療の得意な按摩、おどろ髪の男。
この5人の幽霊が、ほんと、目の前にいるかのように思われます。

人間界でも、幽霊が全員見えてしまうという主人公の女の子、りんをめぐって、
大人たちの秘密めいた人間関係が、徐々に明かされていきます。

「幽霊譚」のストーリーというよりも、描かれる人間像を楽しみました。

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