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2012年2月24日 (金)

『くちびるに歌を』

中田永一 『くちびるに歌を』 小学館 2011年

題名から予測できるように、合唱部(五島列島の中学校)のストーリー。
本の装丁など、いかにも青春ストーリー、読者は学生、といった雰囲気ですが、
実は、大人が読むに耐えうる、なかなかいい小説でした。

ど根性、といった暑苦しさは感じません。
もちろん、部員の対立、本番へ向けての葛藤、といったものは描かれるものの、
なんだか、とても透明感のある雰囲気。

自閉症の兄を抱えて、友達ができない「ぼっち(一人ぼっち)」という個性で生きてきた
という一人の男子部員がかもしだす雰囲気、
また、入れ替わり、立ち替わり、数名の部員の口から語られる、という構成、
などによるものかもしれません。

いよいよNコン本番、という場面では、思わず私も涙うるうるに…
実際の課題曲「手紙」の歌詞など、ストーリーに上手に取り込まれています。

初めて読んだこの作者、1978年生まれとか。
押しつけがましくない、淡々とした筆の運び、
ちょっとマンガチック、すぐにドラマ化できそうな人物造形などに、若さを感じました。

【追記】
Wikipediaによると、「中田 永一」は、作家「乙一」の別ペンネームだとか。
読んだことはありませんが、「乙一」という名前は最近よく見かけますね。
最近の作家の世界は、いろいろあるんだなあ……と、ちょっとびっくり。

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