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2011年9月19日 (月)

『クラシックを聴け!』

許光俊『クラシックを聴け!完全版』ポプラ文庫

この筆者、
辛辣な批評で鳴らす方で、独断的にすぎると見る向きもあるようですが、
私にとって、この本で印象に残ったのは以下のような点。
これらの点については、「なるほど。納得。承服。」と思いました。

■芸術の中には「感情移入型の美しさ」と「抽象的な美しさ」の二種類の美がある。
前者は万人にとってわかりやすいが、後者の美をキャッチするには、ある種の知識、テクニックが必要。それゆえ、クラシック音楽には「難解」というイメージがついてまわる。

■19世紀にクラシック音楽が隆盛を極めたのには、時代的な要請がある。「抽象的な美しさ」は宗教と関係するものだが、この時代に神の権威は著しく失墜したため、芸術が宗教のような役割を担いはじめた。そういった「芸術」「芸術家」というイメージが形成されたのも、この時代。

■19世紀のクラシック音楽とは、いまここにある状態に満足せず、調和を願い求める精神が生み出したもの。その願いを実現するために、ソナタ形式とか、交響曲とかの器が考えだされた。

■クラシック音楽の一大特徴は、混沌から調和へ、対立からその解消へという図式にある。

第1~3章では、上記の特徴を説明すべく、
具体的な作曲家、曲目を例に挙げて、やわらか~い解説が施されています。
この前半部が面白く読めました。
後半の、演奏家採点表は、なるほど、ちょっと……とも思いましたけれど、音楽ホールの採点などは、興味深かったです。

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