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2010年7月12日 (月)

『皇太子婚約解消事件』

浅見雅男『皇太子婚約解消事件』角川書店

ミステリー、ではありません。
大正天皇の皇太子時代に起きた史実を、丹念に追うものです。

新聞の書評欄で知り、読んでみました。
皇室のこと、学生からも質問されることがあるのですが、
うまく説明できない、、、という忸怩たる思いもありまして。

まず、冒頭から「権典侍(ごんのてんじ)」等の語句にびっくり。
(天皇の側室は「早蕨典侍(さわらびてんじ)」「小菊典侍」等と呼ばれた模様)
平安時代ではありません。明治20年代もこのような時代だったのですね。

無知をさらけだしてしまいますが、
これまで、「皇族」と「華族」をさほど区別していませんでした。わたくし。
維新後は、「皇族」がすべてに優越する体制となりましたが、
それ以前は、「華族」、それも「摂家」が「皇族」の上に位置していたとか。

たしかに……。世を仕切っていたのは「摂関家」、ですよね。
天皇と摂関家、一枚岩とはいえませんね。

 結局、世をまとめるうえで、
 皇太子妃を「皇族」からとるか否か、というのが争点だった。

 実は、そこを深く危惧したのは、政治家だった。
 この点、明治天皇と政治家との思惑には”ずれ”があった。
 そこで、政治家は「皇族か否か」という争点を取り上げるのではなく、
 別の観点から異議を申し立て、さまざまな根回しによって「婚約解消」に持ち込んだ

というのが、主要な論点だと思います。(誤読があるかもれませんが)
文献からの引用箇所が、やや難儀ですが、おもしろかったです。

………

「将来を危惧して動く」政治家、人脈と技を駆使しての対策行為

これは、基本的には、今も昔も変わっていないような。
でも、これからは、限られた、選ばれた一部の特権階級の人々の中ではなく
一般国民をこそ巻き込む「人脈と技」が必要なのでは?
「選挙に勝つために」ではなく、「よりよい日本にするために」

……選挙日の当日に思ったことでした。

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