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2010年2月11日 (木)

白石一文『ほかならぬ人へ』

これも今年の直木賞受賞作です。

透明感のある小説でした。
ストーリーはかなりドロドロしているのですが
(道ならぬ恋、刃傷沙汰、自殺未遂、病死、事故死のテンコ盛り)。

●名だたる名家の、ぱっとしない三男坊
●重い背景を抱えつつ、キリリと仕事をこなすブサイク女性上司

この二人の生きる姿が、本当にまっすぐで、透明感にあふれているのです。
「ぱっとしない」とか、「ブサイク」とか、誰の評価なんだ!
名家がなんだ!
美人がなんだ!……と思ってしまいます。

二人とも結婚でいろいろ苦労をするのですが、
その経緯に、人間が一人で頑張ってもなんともできない諦念のようなものを覚えます。
それでも懸命に生きていくのが人間だよね、といいますか。

「お涙頂戴」ではなく、すごくあっさり描かれているというのに、
そこここで、思わず涙してしまいそうな場面に出くわしました。

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