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2008年11月11日 (火)

オーケストラ、それは我なり

081111asahina 朝比奈隆という、一人のカリスマ的指揮者を通して
時代の変遷というものを、まざまざと感じました。

90代まで現役で、ダンディな指揮者を続けた大御所
という程度の知識しかなかったのですが、
いやあ、明治、大正、昭和を体現する人だったのですね。

詳しく論じるのはやめて、心に残っている点を列挙します。

・海外でも著名なエンジニア・研究者の妾の子という出自、それゆえの複雑な育ち方
・中高一貫、日本随一のエリート校での人脈に支えられた人生
・京大卒で、音楽の専門教育を受けずに音楽の道へ進んだという経歴
・棒の振り方といった技術にはこだわらず、自分の存在感、雰囲気で音楽を伝えるという方法
・人心をつかむのに長けつつ、人によっては「いじめ」とも受け取りかねない言動も辞さない自信、そして屈折
・今ではセクハラと捉えられるような、女性団員と男性団員との扱いの差
・題名そのもの「オーケストラ、それは我なり」…オーケストラは指揮者のもの、という発想

どーんと太っ腹で、周囲をひきつける魅力をもつカリスマ的な人間性。
しかし、一つ間違えると、独りよがりのワンマンになりかねないキャラクター。

なんだか、庶民から這い上がった田中角栄の向うを張っての、
インテリの香り漂う、しかし角栄並みのパワーを持つ大人物に会った気分です。
読み応えのある、楽しい本でありました。

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