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2008年2月12日 (火)

『フラミンゴの家』

080211framingo この1月に刊行されたばかりの1冊、
図書館の「新しく入った本」コーナーでゲットしました。

『フラミンゴの家』by 伊藤たかみ

核となる登場人物は、
田舎でパチンコ&スナックを経営する一家の長男、正人。
そして、正人の娘で小学6年の晶。
実は、正人、
離婚後、都会から実家に舞い戻ってきた経歴の持ち主。
晶の母(正人の元妻)がガンの手術、という緊急事態で
長らく会わなかった娘を夏休みの間、預かることになり…

この間のドタバタ、人間模様、心の葛藤が、描かれます。
共感できる要素が、てんこ盛りです。
「読ませる」力のある、熱気をはらんだ小説でした。

・田舎の描写:
元ヤンキー的なファッション、駐車場わきの精米機、さびれたファミレス…

・商店街の熱っぽさ:
小学校時代からお互いを知り尽くした、幼馴染の店主同士のケンカあり、
夏祭りの準備から当日までの、熱っぽい盛り上がり、子どもじみた興奮あり、
さびれていく商店街でも、めげない水商売仲間のパワーあり…

・下町の人情:
正人の恋人、元ヤンキー・あや子と晶の「ともだちみたい」なあったかい関係、
現ヤンキーの高校生や、店の使用人に向けられる親身なまなざし、
そして、正人の周囲の人々に共通する、不器用で真っ直ぐな人情。

・商売人のしたたかさ
ヤクザとの駆け引き、賄賂、意地、弁護士や政治家とのつながり…
同じ町に生まれ、もまれ、あがきながら、その町にガッチリ根を張り、
二世代、三世代と人間関係をつないで、勝負に出て生き抜く庶民群像。

そして、死。
晶の母が死を迎えるラストに向かって、心に残る描写が続きます。

作者の伊藤たかみ、
どこかで聞いた名前だな~、と思ったら、
角田光代の夫で、昨年の芥川賞受賞作家だったのですね。
この本、児童文学の香りもして、少女晶の成長物語と読むこともできます。

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

いつも、いろいろな本を紹介してくれてありがとう。
何冊かしすりいさんの書評からチェックして、読もうと思っているうちに日が過ぎて・・・
>角田光代の夫で、昨年の芥川賞受賞作家
ですかあ。これは読まなければ・・・ですね・・・

話は違いますが、夜一緒にウォーキングしているご近所の奥さんが、TVドラマ「デスパレートな妻たち」が面白いよと勧めてくれました。ケーブルテレビに入ってるララTVで3月からやるそうです。

>キーコさま

きょうは久々にお会いできて楽しかったです♪
その折の記事、近々アップしますね。

伊藤たかみの本、私ももっと読んでみようかと思ってます。

そうそう「デスパレートな妻たち」、むかしNHKのBS放送でやってましたね。
私は見なかったのですが、やはり友人の一人から薦められたこと、あります。
うちはケーブルテレビに入っていないので残念です~

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