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2007年8月 9日 (木)

篠田節子『讃歌』

070809sanka 読みごたえがありました。
「ヴィオラ」という単語が出てきていたので、「あ、音楽関連の小説だ!」と借りてきたのですが、

芸術とは?よい演奏とは?感動させるとは?

ということについて考えさせる、直球勝負の小説です。
でも決して固い話ではなく、ミステリータッチで大いに楽しませてもくれます。

クラシックには疎いマスコミ界の人間が、ある日友人に薦められたヴィオラ・リサイタルに癒され、涙が出るほど感動し、そのヴィオリストをとりあげたテレビ番組を制作、放映する

というところから話が動き始めます。
ただ純粋に音楽に没頭し、人々を癒すことに喜びを見出している純粋な女性…
10代で天才少女と呼ばれ、米国留学を果たしながらも挫折した彼女が
40代後半で花開く

「いい話じゃな~い!」
では済まないのです、これが。

一般大衆の礼賛→専門家からの非難→芸術家としての苦悩
角度を変えることで全く違って見える、留学以降の生活…

ちょっと、フジコ・ヘミングを彷彿とさせます。
(彼女もたしかTV番組でとりあげられてブレイクしたのですよね?)
とはいえ、彼女よりずっと繊細、ストイックに描かれているのがこの小説の主人公。

お薦めです。

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