本物に限る

12_0126a_2 この画像、
フェルメールの「手紙を書く婦人と召使
の場面を再現したもの。

「フェルメール光の王国展」@フェルメール・センター銀座
に設営してあったものです。
(どうぞ写真撮影してください、というコーナー)

解説展示などは、結構楽しめたものの、
「re-create」作品
作家の世界観・生命観を最新のデジタル画像技術によって翻訳した新たな創作物、だそうです)
は、案の定、いただけませんでした。
光の輝きは、半減どころではなく、……なんだか、のっぺり。
つい先日、フェルメールの本物を間近に見ていただけに、その差は歴然!

ま、そういうことが実感として再確認できたのは、収穫といえるかと。
やはり、芸術は、本物に限ります。

ALWAYS三丁目の夕日'64

ものすごく久々に、映画館へ足を運びました。
「ALWAYS三丁目の夕日」云々という映画が評判になっている
というのは聞いていましたが、
前作の2作は全く見ておらず、今回の「'64」が、初めて見る作品です。

2時間半以上(?)に及ぶ大作でしたが、
全く長いとは感じず、あっという間に時間が経ちました。

東京オリンピックの年、東京の下町で暮らす人情派の人々を描いた作品。

当時の若い男女のおつきあい、に対する近所の目、
上昇志向の人生だけが幸せな人生か?という問いかけ、
「親の思い子知らず」のさまざまなパターン。。。

思わずニヤリの場面、
さすが漫画が原作と思わせる爆笑の場面、
思わず、涙ほろり、という場面、
……それぞれが、そこここにあって、なかなかよくできた映画でした。

春の気配と冬本番と

先週末、実に久々にデパートへ繰り出しました。12_0122hina_2
右画像は、その正面入り口に飾ってあった、
とっても大きな雛飾り。

ああ、待たれる春!

冷え性、寒がり、という点では天下一品のわたくし、
(ババシャツ、腹巻、重ね履きタイツは、あたりまえ…)
これが最終価格であろうと思われるほどの
”値下げっぷり”の品々を物色し、
あったかいロングコートを2枚購入。
ダウンコート&新素材裏地コート、
2枚買っても、1枚分の値段以下也。快哉!

そして、今、
今週に入ってからの極寒に、
しみじみ、しみじみ、思っているわたくしです。

ああ、入手してよかった、あったかコート!

青空の下の雪景色

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職場の入口付近にて。朝8:30撮影。

『からだで変わるピアノ』

宇治田かおる 『からだで変わるピアノ』 春秋社 2011

出版社による紹介文によると…
「つらい訓練にさよならをして、自分に合った自然な身体の使い方を目指せば、きっとピアノは上達する! 好きだからこそ真面目に練習し過ぎてしまう人に、ピアノとの新しい関係の育み方を伝えます。」

脱力、が目下のテーマである私には、どんぴしゃの本でした。
覚えておきたいポイントを書いておきます。

■自然な姿勢を作るには、骨格による支えを意識してみるといい。
 背骨を下から上手く積み上げて、その上に頭をバランスよく載せるようなイメージ。
 腰、足の付け根に力を入れないようにしながら、背中をラクにまっすぐにして座る。
 首、背中などが柔らかい状態を目指す。
 膝もラクに動かすことができ、上体も簡単にゆらゆらと揺らすことができる。
 大事なのは自分の感覚に敏感になること。
 うまくいっているときは上体が緩んでいる感じがする。(p.44-45)

■座っているときはいつでも、椅子に載っている部分、
 つまり座面との接点(坐骨)を意識して、
 他の部分は感覚がない感じをイメージする。(p.75)

■弾いているときの身体の上体、つまり「弾き心地」に意識を向ける。
 弾きにくい感覚=自然で体に合ったテクニックを使えていない、ということ。
 慣れてくると、普通に演奏していて
 「あっ、いま一瞬手が固くなって躊躇した」
 「あっ、肩が怖がってすくんでしまった」
 などと気がつくことができるようになる。(p.99)

やはり、「意識する」ことが大事なんですね。
がんばってみます……あ、いや、「がんばって」はいけないのであった。
意識を研ぎ澄ますよう、心がけます。

1/20の雪景色

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昨日の昼休みに撮影。東京世田谷区にて。
もう少し前の午前11時前後には、このグラウンドも一面真っ白でした。。。

『左京区七夕通東入ル』

瀧羽麻子『左京区七夕通東入ル』 2007 小学館

京都の大学に通う、ファッションにうるさい文学部4年生の女の子「花」と、
数学にまさにのめりこむ、ちょっと変わった数学科4年生「たっくん」の
まっすぐな恋愛小説です。

大学生の日常が、自然体で生き生きと描かれていて、きらきらしています。
健康的なのびやかさに、なんだか読んでいると楽しくなってきます。

軽い小説ですが、強い印象が残りました。
陰険な人、性悪な人は一人も出てこず、みーんないい人なのですが、
「いかにも作った」という感じはありません。

このような人物造形、同じ筆者による『株式会社ネバーラ北関東支社』(2008)
という本でも同様でした。
こちらは、大学卒業後、バリバリ働いてきた20代の優秀な女性社員が挫折を経験、
自分から望んで片田舎の名もない会社に転職し……という話。

瀧羽麻子という作家、初めて知りました。
1981年兵庫県生まれ、京都大学卒業、とあります。
初めは携帯小説で活躍されていたよう。
新しい時代の若い書き手、続々登場しているのですね。

…学年末の雑務に追われる日々を送っていると、軽めの小説に逃避したくなるのでした。

MUZA 音楽サロンー青柳いずみこ―

MUZA音楽サロン La Vie en Rose 人生に華やぎを
 ~東響メンバーの室内楽とともに~ 第4回

ドビュッシー生誕150年記念
トークと演奏でつづるドビュッシーの生涯

プレゼンター・ピアノ: 青柳 いずみこ
ヴァイオリン:      大谷 康子

@ミューザ川崎 市民交流室 14:00-

アラベスク第1番 (Pf)

1)音楽との出会いから修行時代まで
美しい夜 (Vn & Pf)

2)最初のピアノ曲
夢 (Vn & Pf)

3)詩人たちとの交遊
月の光 (Pf)
牧神の午後への前奏曲 (Vn & Pf)

4)成功…人気作曲家の仲間入り
『ペレアスとメザリンド』より「塔の場」(ドビュッシー本人の演奏音源)
『子供の領分』より「グラドス・アド・パルナスム博士」(同上)

5)傑作の森…前奏曲集第1巻
沈める寺 (ドビュッシー本人の演奏音源)
ミンストレル (Pf)

6)そして終焉…
カノープ (Pf)
ヴァイオリン・ソナタ (Vn & Pf)

******************************

スライドを何十枚も駆使して、ドビュッシーの生涯をたどりました。
本でも読んでいるはずなのですが……忘れてしまうものですねえ。
どれも初めて聞くような気がしました。

写真を見ると、ドビュッシーの外見のキーワードは…「おでこ」「きかん気」。
彼にかかわる人々とのエピソードとして、次のような話がありました。

・『ペレアスとメリザンド』の作者、メーテルリンク(『青い鳥』で有名)が、
オペラ初演時、自分の愛人である歌手にメリザンドを演じさせようとしたが、
ドビュッシーのイメージに合わず、却下された。
その歌手、ジョイ・ルブランは、ルパンシリーズの作者、モーリス・ルブランの妹。

・実の子は、『子供の領分』のきっかけとなった愛娘シュウ・シュウだけだが、
その母、エンマには前夫との間の連れ子、エンマ(愛称ドリー)がいた。
フォーレの連弾曲『ドリー』が献呈されたのは、まさにこのドリー宛て。

・二番目の妻エンマは歌手でもあり、ドビュッシーと結婚する前には、
まずはフォーレに、つづいてラヴェルにも言い寄って、いずれも失敗していた。

・エンマと結婚するために、糟糠の妻リリーを捨てたドビュッシーは、
このことで、それまでのサロン仲間から見捨てられ、孤独になった。

などなど。

ということで、おわかりのように、トーク(レクチャー)主体の内容でした。
演奏とトークと両方を……というのは、大変ですねえ。
演奏への集中力を保つという点で、特に。
ヴァイオリストが登場、という1アクションあると、
それで場の空気が変わって演奏に集中できる、という側面もあるかと感じました。

青柳氏、本日は演奏家というより、ドビュッシー研究家の顔をされていました。
スライドに映し出された資料の「請求番号」について愛おしげに解説される、とか。

開演14:00、 終演16:25。 充実の約2時間半でした。
休憩20分間に、本格的なコーヒーと洋菓子がふるまわれたのにも驚きました。

センター試験会場準備のため、仕事が休みとなった今日、
オフタイム、有効に使ったぞ……という心境です。
ドビュッシーの生涯と、その時代背景、音楽の変化、納得いたしました。

終わり良ければ

本日、今学期のみということで引き受けた代講の仕事を終えました。

振り返ってみれば、任期限定の代講、これで4クール(?)目です。
今回はまったく新しい職場で、1日の授業時間も長かったので、
開始当初は、毎週疲労困憊。よろよろしながら帰宅していたのですが、
最近はさすがに慣れ、今日はさわやかな気分で終えられました。

任期の中で一番印象深かったのは、
ある授業中、文句たらたらの5年生と真剣勝負の口喧嘩のようになってしまったこと。

が、心配していたその学生、最終期末テストで目を見張る頑張りを見せ、
無事、単位が出せることになりました。ほっ。

前回のテストでは最低の成績だった彼、
おそらくは「今回は自信あるぜ!」という意識の表れでしょう、
いの一番に教室に姿を見せました。
そして、私をみてニヤリと笑い、

「先生、あいかわらず、だねえ。」

というのは…彼が現れたそのとき、
前の授業でちょっと悪さをした学生を居残らせて、説教していたため。

さて、テスト提出の際にも彼、
「単位、大丈夫かどうか、ちょっと今見てもらえませんか」ときました。
「大丈夫そうね。勉強したでしょう、今回は。」
と言うと……また、ニヤリ。
ま、いいでしょう。

その後、本日、説教の対象となった学生からも、
改めて事情説明(&謝罪)のメールが届きました。

ま、終わり良ければ、すべてよし、ということで。

『万寿子さんの庭』

黒野伸一『万寿子さんの庭』小学館 2007

久しぶりの一気読みをしてしまいました。
お風呂上がりに、漫然と読み始めただけだったのに、
たった今、読み終えたところで、
はっと気付けば、夜中、でした。

斜視であることを気にしている、短大卒の新入社員、20歳の京子。
彼女の引っ越してきたアパートの隣の一軒家に住む、70代(たぶん)の万寿子。

二人の関係を軸として、
京子の周囲の若者(彼氏候補生?)である、
近所に住むエリート社員の山本くん、職場の同期である荻野くん、
そして、職場の上司や同僚たちとの関係も描かれます。

「えっ?それで、どうなるの?」
という好奇心から思わず、ぐんぐん読み進めてしまう
そんな小説です。

タイトルどおり、「万寿子さんの庭」がキーワード。

京子が、仕事に支障が生じるほどに万寿子に入れ込んでしまう、というのが、
ちょっと解せない感もありますが(私が冷たいだけかも…)、
展開にわざとらしさはなく、くすっと笑えるような描写もそこここにあり、
読後感さわやかなストーリーです。

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